ネタバレ注意!映画櫻の園の名セリフ

櫻の園の原作は、吉田秋生の漫画です。それを元に、中原俊監督が1990年と2008年に映画化しました。内容は、伝統ある女子校でチェーホフの「櫻の園」を演じる女子高生達の心の機微や葛藤を描いたものになっています。2008年の映画「櫻の園」にも名セリフがたくさんあります。

進路変更と迷い

主人公、結城桃は周囲からの期待されていたバイオリンの道を自ら退く決意をし、苦言を呈された際に「これからの人生の方が長いですから」と言い切ります。そこには、自分の中の才能と自己実現が一致しないことに、自分で気づき行動する若者の潔さがあります。

しかし、幼少期から取り組んできたバイオリンに代わるものは、まだ見つけることができずに、漠然とした将来を前に音楽学校から伝統女子校へ編入学します。編入先で偶然、旧校舎で発見したチェーホフの「櫻の園」の舞台台本を目にし、なんとなく魅かれ、仲間を募り上演にむけて稽古を開始します。多くの女子学生が憧れ、陸上の才能もある小笠原葵も、あえて女性役を選び演じることに魅了され自己形成されていきます。

一方で、卒業生の桃の姉や担任の先生も在学当時、同じ作品を上演しようとしていたことを知ります。しかし、部員が妊娠、自殺したことで姉の在学時代から、その作品の上演が禁止され、桃も様々な反対と障害にあいます。魅かれるまま始めて、覚悟がなかったために上演を中止しようかと迷い始めます。

決断

音楽の才能もある桃は、バンドに入ってメジャーデビューを目指さないかと誘われます。しかし、桃は高校の卒業までの時間は限られていて、巡り会った仲間と舞台をつくることをあきらめることができないと断ります。その時のセリフが「決めたんだ。ちゃんと頑張るって。だからもう迷っちゃいけないんだ。」です。舞台に対して真摯に取り組み、優先順位がつけられるようになっていきます。その姿勢は周囲にも伝わり、情熱へと変化していきます。

寛容

反対していた先生も、教え子でもあった先生や生徒達の情熱に、立ち止まり昔を振り返ります。自分もまた演劇部の部員として「櫻の園」を演じた時のことを思い出します。そして、舞台の中のセリフでもある「時は過ぎてゆく」とつぶやきます。

映画「櫻の園」のこれらの名セリフは場面を象徴するようなものでもあります。思春期の心の成長と周囲の状況の変化が加わり、時の経過とともに役者の表情が快活になっていきます。映画の観客も時の流れを共に味わうことのできる映画になっています。