映画櫻の園の主演は

映画櫻の園は、女性漫画家・吉田秋生の原作をもとに、中原俊監督によって1990年、2008年の2度実写化されました。原作は全4章からなるオムニバス漫画ですが、実写化にあたっては演劇部員たちの本番前の2時間にスポットを当てるなど、凝縮された時間の中で青春の本質を見抜く大胆な演出が光る作品です。

初の実写化となった1990年版櫻の園は、日本アカデミー賞編集賞を含む21の賞を総なめにし、青春物語の金字塔として邦画史に残る名作の筆頭に挙げられています。

映画櫻の園とは

私立桜華学園女子高校の演劇部では、毎年創立記念日にチェーホフの櫻の園を上演する伝統がありました。本作は上演当日の少女たちの行動と会話を追った学園ドラマです。演劇部員であるという共通点を持ちながらも、それぞれ異なる思惑と葛藤を胸に秘めた思春期の少女たちの繊細な心の機微を瑞々しく切り取っています。

1990年版の主演は?

初めての実写化で主演を務めたのは、エム・アールクリエィティブ所属、現在もベテラン実力派女優として活躍する中島ひろ子です。

数々のテレビドラマ・映画に出演、どんな役柄もこなす名脇役として高い評価を得ているほか、CM・ナレーションといった幅広い分野で才能を発揮しており、老若男女を問わず人気を集めています。櫻の園は中島ひろ子の出世作といっても過言ではなく、第14回日本アカデミー新人俳優賞をはじめ、横浜映画祭新人俳優賞、高崎映画祭新人俳優賞を獲得しています。

2008年版の主演は?

1作目と同監督が手掛けたリメイク作品では、当時女優として売出し中だった福田沙紀を主役に据え、彼女の所属事務所のタレントを多数生徒役に起用して話題を呼びました。

福田沙紀はオスカープロモーション所属、歌手・タレントもこなすマルチ女優です。7歳の頃から地元の熊本県を中心に芸能活動を開始し、2004年に第10回全日本国民的美少女コンテストで演技部門賞を受賞して全国デビューしています。櫻の園は福田沙紀の映画初主演作でもあり、バラエティタレント出身というイメージを覆す演技力の高さを印象づけることになりました。

各方面から称賛を浴びた1990年版と比較すると、2008年版の評価は賛否両論です。作品としての質を求めるのならば1990年版、当時の若手タレントの演技を楽しみたいなら2008年版というように目的に応じて鑑賞するといいでしょう。仲間と賑やかに過ごしても逃れようのない孤独感、学生生活特有の倦怠感、漠然とした将来への不安と焦燥…誰もが通過してきた懐かしい青春時代の1ページを思い出させてくれます。